2013年3月28日木曜日

スローセックス実践講座5

スローセックス実践講座(21)―キスを楽しむ

彼女と奥さんを惚れ直させるスローセックス実践講座 
スローセックス実践講座 前回は、7種類ある“レインボーキス”のうち3色目までレクチャーしました。今回はその後半です。

 4色目は、“タンキス”。タンとは舌という意味で、互いの舌先と舌先をついばみあうライト感覚のキスです。この段階では、まだ舌を激しく絡めあわせてはいけません。ゲーム感覚で、舌と舌を遊ばせましょう。

 一見ベストに思える濃厚なキスは、実は諸刃の剣なのです。興奮は高まりますが、つい射精に突き進んでしまい、結果的に、性エネルギーの交流が不十分な状態でフィニッシュしてしまいがちだからです。

 それに、女性はセックスに美しさを求めます。いきなり舌をねじ込むキスは、前戯なしでペニスを挿入するような非紳士的な行為だと認識してください。

 5色目は、“ディープキス”。ここからは、“紳士的に”の限定を解除して、濃厚にみだらに舌を絡めあいましょう。

 6色目はレインボーキスの中で最もエロチックに女性の性感脳を刺激する“ペニスキス”です。一方は舌先をペニスに見立てて相手の口の中に挿入します。対する一方は口を膣に見立てて、相手の舌を唇でチュ~ッと締め付けるのです。要するに、口と舌で行うバーチャルセックス。これを男女が交互に行うことで、倒錯した興奮を呼び起こします。ペニスキスを楽しむコツは、舌を硬くしないこと。舌を出そうとするとつい舌先に力が入りがちですが、意識して牛レバーのようなトロ~リと柔らかい感触を心掛けてください。ペニスは硬い方がいいですが、ペニスキスのときの舌は柔らかいほど、なんとも言えないエロチックな官能を味わえるのです。

 レインボーキスの最終章、7色目は“バキュームキス”です。バキュームとは真空の意。まさに互いの口の中が真空状態になって、唇が真っ赤に腫れあがるほど、情熱的に吸引しあいましょう。

 今回は便宜上、7種類のキスを激しさの度合いの順に並べました。しかし実践では、マニュアル的にこの順番にこだわる必要はありません。キスの導入部においては“ソフトで紳士的に”の大原則を守っていただく必要がありますが、それ以外は、その場の状況に応じて、臨機応変に順序を入れ替えていただいて結構です。理想的なキスとは、一口で言えば“深い感性で味わう”キスです。その感性を育てるためには、何よりも“キスを楽しむ精神”が大切なのです。
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スローセックス実践講座(22)―顔は性感帯の宝庫

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スローセックス みなさんは、“顔は性感帯の宝庫”という事実をご存じでしょうか? 恐らく初めて耳にする方が大多数だと思います。以前、髪の毛への 愛撫(あいぶ)をレクチャーしました。髪の毛を優しくなでることは、ジャンクセックスで鈍化した女性の快感センサーを、ソフトな刺激にも感応する高感度なセンサーへチューニングさせるという、大きな目的があります。そして、髪の毛から“顔への愛撫”の移行は、スローセックスでは当然な愛撫の順序なのですが、これが実践できている男性は少数派です。

 道徳や倫理を横に置けば、男は、イイ女を見るとセックスしたい衝動に駆られる生き物です。「女優の○○に似てる」とか、「酔ったときにポッと色づくほおがたまらない」など、恋愛において異性の顔は、重要なファクターのひとつです。

 しかし、一般男性の多くは、いざセックスになると、イイ女の顔をほったらかしにしているのです。奇妙で矛盾した話ですが、これがセックスの実態です。

 “女性は全身が性感帯”という周知の情報が、全身の一部である“顔”への愛撫に反映されないのは、男性が、間違った固定観念に縛られ、「顔は感じない場所」と思い込んでしまっているからです。とんでもないことです。顔は超高感度な性感帯です。淡い快感をたゆたゆと楽しむというスローセックスの本質を理解する上でも、顔はもってこいの性感帯です。

 テクニックそのものは、特別難しいことはありません。人さし指、中指、薬指のうち、やりやすい2本の指を使って、優しくそっと女性の顔をなでてあげるだけでいいのです。

 ほおは、あごとほお骨と耳を結んでできる“三角形の面”を円を描くようにアダムタッチしてください。あごと耳を結ぶラインも敏感です。ここは細長い楕円(だえん)形を描くようにゆっくりと超ソフトタッチで愛撫していきましょう。ベッドで仰向けの場合は、女性の顔を横に向けるようにすると、愛撫できる範囲が広がり、隅々まで愛撫できるようになります。

 耳も、実に攻めがいのある性感帯です。耳はイラストに示した通り、各ツボが女性器と密接に連動しています。愛撫のコツは耳を女性器に見立てて、まさに女性器を愛撫するときと同じイメージを明確にもつこと。特にクリトリスに相当する部分は、人差指の先端でクルクルと小さな円を描くように優しくタッチしましょう。

 顔へのていねいで丹念な愛撫がもたらす、“男性に愛されている”という確かな実感は、女性の脳を絶妙に愛撫するのです。
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スローセックス実践講座(23)―首から鎖骨の醍醐味

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スローセックス実践講座 一般男性の多くが、オッパイに気をとられて見逃しがちなのが、顔とオッパイの中間地帯。すなわち“首から鎖骨”周辺です。このエリアには、スローセックスの醍醐(だいご)味である女性に“気持ちいい癒し”を与えるポイントが集中しています。

 まずは“首への愛撫(あいぶ)”から。利き手が右手の男性は、女性の左側に添い寝するポジションを取り、あおむけになった女性の顔を自分の方へ横に向けてください。こうすることで愛撫できる面積がぐっと広がります。首は、うなじと首筋(耳の裏側から鎖骨中央に斜めに下ろしたライン)をつないだ楕円(だえん)を、ゆったりと円を描くように愛撫していきます。

 エリアが狭い性感帯なので、使用する指は人さし指と中指の2本。ポジショニングの関係で、つい指先が立ってしまいがちな場所ですが、アダムタッチの基本フォームをしっかりとキープして、そろえた人さし指と中指の指腹が愛撫する面に対して平行になるように気をつけながら、触れるか触れないかの絶妙で繊細なタッチ圧を心掛けましょう。

 首の次は、“肩への愛撫”。ほとんど知られていませんが、肩の峰から少し背中側に下ったラインは、非常に優秀な性感帯です。うなじのふもとから肩口までのエリアを細長い楕円形を描くイメージで愛撫していきましょう。
 肩の次は、“鎖骨への愛撫”に移行します。鎖骨は、凹凸のある性感帯です。“くぼみ、鎖骨、鎖骨の下側”の3個所に分解することで、隅々まで愛撫を行き渡らせることができます。

 男性が頭の中でどれほど「愛してる!」と思っていても、漠然とした散漫な愛撫では、愛情は漠然としか女性には伝わらないということを肝に銘じましょう。そして、これまで、女性のオッパイばかりに目が行ってしまっていた男性は、愛撫しながら、奥さまの鎖骨をじっくり鑑賞してみてください。同じ鎖骨でも、ゴツゴツした男性のそれとはまったく異なる、女性ならではのしなやかな曲線と凹凸が織り成す渓谷の美しい景色に、男性は改めてハッと息をのむことでしょう。愛する女性であればなおさらです。

 毎日、家事や育児に追われる奥様を、ねぎらい、いとおしむ気持ちを指先に込めることで、アダムタッチは究極の指技へと昇華します。女性もまた、癒やされてリラックスした状態の中でこそ、男性から愛されていることを実感できるのです。そして、愛されているという実感が、性的な刺激と相まって“性感脳 ”が活性化され、女性は“愛されるために生まれてきた生命体”としての真価を徐々に発揮していくようになるのです。

スローセックス実践講座(24)―仙骨は“性エネルギー発電所”

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スローセックス実践講座 スローセックスを学び、本物のセックステクニックを身につけた男性は、本人もびっくりするほど女性からモテるようになります。

 先日、私の著書の熱心な愛読者という30代の男性とお話しする機会がありました。彼は、20歳のころに、結婚を考えて交際していた女性に一方的にフラれたトラウマから女性恐怖症となり、20代のほとんどを女っ気なしで過ごしてきた自称アニメオタク。

 30代になり、このままではいけないと、ちまたのセックス本を読みあさってセックスの研究をしたものの成果は得られなかったと話します。そんな彼が、拙著『スローセックス実践入門』をたまたま書店で見つけたのが半年前。以来、彼がいうには「異常なほどのモテ期」に突入。灰色の20代から一転、現在はなんと「セックスフレンドが4人もできて、週末の時間調整が大変なんです」と、バラ色の30代を満喫しています。

 彼はこう話します。「どのセックス本にも、判で押したように“前戯を長く”とは書いてあるんですが、肝心な、具体的にどこをどのようにどれくらいの時間で愛撫(あいぶ)すればいいのか書かれていなかった」。

 今回は、彼が「女性に大好評です」と話してくれた、“腰への愛撫”をレクチャーします。

 腰には、尾てい骨と腰椎の間に“仙骨”と呼ばれる骨があります。初めて耳にされる方も多いと思いますが、仙骨は、いわば“性エネルギーの発電所” とでもいうべき重要な性感帯で、丹念に愛撫することで、大量の性エネルギーが造成蓄積されて、女性の興奮度と性感の感受性レベルをアップさせることができるのです。

 腰の愛撫に有効なのはアダムタッチです。女性を横抱きにして腰に手を回し、仙骨を意識しながら“腰全体に大きな楕円(だえん)形を描く”ように、少なくとも3分以上を目安に何周も愛撫してください。このとき市販のベビーパウダーを使用すると、指先と肌のタッチ感が滑らかになり、より効果的なアダムタッチを繰り出すことが可能になります。

 普段あまり触られ慣れていない部分なので、女性によっては、最初はくすぐったがるかもしれません。そんなときは、手のひら全体を肌に軽く押し付ける“パームタッチ”が有効です。数回パームタッチを行った後で、再度アダムタッチというように、反応を見ながら2つの愛撫法を併用して、焦らずゆっくりと、女性を感じやすいカラダに導いてあげましょう。

 彼は別れ際に、「やっぱり“コレ”は必需品ですよね」と、かばんを開けて、いつも持ち歩いているという自前のベビーパウダーを見せてくれました。「実は、このあと女性と会う約束をしているんです」。夜の街にさっそうと消えていく彼の背中がとても頼もしく見えました。

スローセックス実践講座(25)―下から上へ“とろ火”で

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スローセックス実践講座 瞬時に発火する男性の性欲に対して、女性のカラダは沸点に達するまでに時間がかかります。この“火”と“水”にたとえられる、性質も性能もまったく異なる2つの歯車をいかにかみ合わせるかが、セックスの醍醐(だいご)味であると同時に、難しさです。このことを、頭では理解できていても、ベッドの上で具体的な愛撫(あいぶ)テクニックとして実践できていない男性がいかに多いか。

 射精のことしか頭にない超ジャンクセックスの男性の中には、いきなりクリトリスを、それもゴシゴシと強く摩擦する不届き者がいますが、それは水の入ったやかんをバーナーで炙っているようなものです。火力がどれほど強烈でも、やかんの表面が焦げるだけで肝心の中身の水はなかなか沸騰しません。

 セックスを上達したいと言いながら、前戯をおろそかにしている男性には、私はいつも「お鍋をコトコト煮込むように女性を愛撫してあげましょう」とアドバイスしています。女性の性欲を沸騰させるためには、お鍋と同じで、火加減が決め手です。強火ではなく“とろ火”で時間をかけること。女性のゆったりした時間感覚に、愛撫をフィットさせることが、女性を美味しくいただく上で欠かせない愛撫メソッドとなるのです。

 背中は、“とろ火でコトコト”愛撫の効果を肌で感じることができる性感帯です。背中は、下から上に向かって背中全体に大きならせんを描くように愛撫します。下から上に愛撫する理由は、先週レクチャーした“腰(仙骨)の愛撫”で造成された性エネルギーを、女性の脳に上げてやることで、性感脳の活性化を促進するからです。

 背骨もスローセックスでは重要な性感帯です。使用する指は中指。尾てい骨を数回上下になでた後、秒速3センチのゆったりとした速度で、背骨の最上階まで指を進めましょう。一番上まで来たら、指を約3秒間静止させて性エネルギーをキープさせます。そして、いったん指を肌から離して、また尾てい骨に指を戻します。この愛撫を数回繰り返してください。

 また、一般には知られていませんが、肩甲骨も優れた性感帯です。“天使の羽”の外周をなぞるように、エッジに4本の指先を添わせるようにして、ゆっくりと右回りにアダムタッチしてください。

 男性が、これまでなおざりにしてきた背面の広大な性感エリアを、女性の時間感覚に合わせて、隅々まで丁寧に愛撫していくことで、女性の体内に性エネルギーが増幅されて、まだ触れていない乳首やクリトリスの“愛撫対効果”をもグンと高めることになるのです。

 女性の性メカニズムを正しく理解し、ひたすら胸とクリトリスだけに夢中になる初級セックスから一刻も早く卒業してください。



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